株式会社ジェイテクトマシンシステム(本社:大阪府八尾市、社長:宮藤賢士、以下「ジェイテクトマシンシステム」)は、医療現場における看護業務の負荷軽減に寄与する病院ベッド搬送アシスト装置「ラクステアⓇ」を久留米大学(福岡県久留米市)と共同開発いたしました。
【ラクステア共同開発の経緯】
昨今、医療従事者の人手不足が深刻な問題となっており、医師や看護師の働き方改革が進められています。しかし、超高齢化社会の進展により、看護師や看護助手の不足は一層加速することが予測され、医療現場では身体的負担の大きい看護業務の負荷軽減が求められています。
そうした中、ジェイテクトマシンシステムは、患者搬送を容易にできる病院ベッド搬送アシスト装置「ラクステア」を久留米大学医学部医学科外科学講座助教 友枝 博氏と共同開発しました。ラクステアは45度の角度で樽型の小型ローラーが配置されたメカナムホイールを装着しており、ベッドを前後左右どこから押してもアシストが可能なオンリーワンの機能を備えています。ベッドでの患者搬送における様々なシチュエーションで優れた効果を発揮することが期待できます。
ラクステアの搭載位置
【開発品の特長と嬉しさ】
従来二人で行っていた、患者を乗せたベッド搬送を、一人の力でもコントロールすることが可能となりました。
① リモコンなしで操作可能
電源が入った状態であれば、看護師が前後左右どこからでもベッドを押した方向を検知して走行をアシストします。
② 停止サポート
ベッド搬送時に手が離れてしまった際、惰性走行を検知して自動で停止します。
③ ボタン一つで初動をアシスト
リモコンのボタンを押すとベッドの初動をアシストするので、初動の重みを解消します。
④ 横移動も楽に
ラクステアのオンリーワン技術により、リモコンのボタンを押している間は自動で横移動が可能です。患者の検査移動も楽に行えます。
⑤ 安定した搬送を実現
直進や曲がる時もブレずに思い通りの軌道にアシストします。一人での搬送時も安心感を提供します。
【今後の展望】
現在、ラクステアは2023年度中の販売に向けて、国内病院での実証を重ね、パートナー企業との量産準備を進めています。国内製のほぼ全ての病院ベッドに取り付けることができ、すでにお使いになられているベッドにも後付けが可能です。ジェイテクトマシンシステムは、本製品を通じて、看護業務の負荷軽減や人手不足の解消、さらには安心・安全な医療環境の整備支援に貢献していきたいと考えています。
今後もジェイテクトグループは、自動車部品・軸受・工作機械などのモノづくり技術を活かし、様々な環境変化に起因する社会課題を解決する製品・サービスを開発することで、地球のため、世の中のため、お客様のためにより良い未来づくりに邁進してまいります。
以上